フリーランスになるまで その1

freelance1(↑制作会社時代の自分のデスク)

今回は自分がフリーランスになるまでの経緯を書こうと思います。
今はなんだかんだで個人事業一本で普通に生活できるまでになりましたが
それまで働きながら個人で仕事受けていたりとしていました。
今一度自分の過去を振り返ってから前に進んでいこうと思い、これを書きます。
これから独立する人、検討している人などの参考になれば幸いです。

大学卒業後、制作会社へ


 

自分から受けた面接などほとんど落ちてしまったのですが、
ひょんなことからご縁があり映像制作の会社で働けることになりました。
もともと独学でDJをしたり映像を作っていたりしていて、
そんな中であれよあれよと舞台の演出もすることになり
そこで舞台の映像制作をお願いしていた会社と仲良くなったのがきっかけです。
就活があまりうまくいってない話をした流れで「就職先決まってないならうちに来なよ」と言われ
面接を経たのち入社することになりました。

 

自分の基礎になった制作会社での経験


 

まず自分がその制作会社にいたのは半年くらいでした。
入社したのは4月の中盤。周りが入社してし少したった後です。
もちろん同期もいませんし、自分を除いて5人の少数精鋭の制作会社です。
初日は挨拶もそこそこにまずは言われるがまま、
インタビューなどのカット編集や掃除をした記憶があります。
まず独学なので「マウント(簡単に言えば接続、HDDをMacにマウントして~みたいな感じ)」という言葉も分からなければ
映像素材の管理方法などもぐちゃぐちゃ。
分からないことだらけで悪戦苦闘しながら頑張っていました。
社会人のマナーなども当然知らないので毎日のように怒られ
時には給料泥棒と言われたりもしましたし、
データの受け渡しといったパシリを毎日のようにやって
それが夜だと受け渡した後にバーとかで楽しそうに飲んでる同じ世代の人を見ると涙がポロポロこぼれて
「くそー」と思いながら会社に戻るといった感じで。。。
当然徹夜した日もありましたし、今思い返しても辛かったなという思い出しかありませんでしたが、
一番多くを学んだ体験でもありました。
特に少数精鋭だと分担といったものがあまりないので
全てを自分たちでやらなきゃいけないため、企画書作りや香盤作りも学べましたし、
ロケ場所の手配、撮影準備だけでなく、ブームを持って音声をしたり、
照明もしたり、DVDのオーサリングなどを含めた一通りの作り方とか
編集や撮影以外にもいろいろなことをして今の自分の基礎を作ってくれたと思っています。
VJや映像送出の細かいこと、そして編集する上でも必要なPSDやAIもこの会社に入ってから学びました。
ちょっと矛盾はしますが、、人にも恵まれたと思います。
厳しい人、苦手な人もいましたが、それはそれで色々なことを学べたので勉強になりましたし、
終わった後に一緒に飲んで話を聞いてくれる優しい先輩もいました。
そしてやめた後も仕事を振ってくれたりもしました。
本当に感謝しています。

 

制作会社をやめる決断


 

制作会社で働いてしばらく経ってから色々な人が声をかけてくれるようにもなりました。
そういう仕事やってるなら映像作ってくれない?みたいな感じです。
もともとダンスをやっていたのでそういうダンス関係の映像依頼が多かったのですが、
制作費が安いものが多かったので、社長に相談してもその金額だと会社としては受けられないと言われることがほとんどでした。
これは当たり前の話で会社も給料やら事務所家賃やら維持していくだけでもかなりのお金が毎月かかるので
数万とか安い仕事をたくさんしていくような薄利多売な経営をするのはかなりのリスクです。
そのため、利益率の高い医療関係や広告などの映像案件を受けることが多かったのです。
そういうこともわかっていたので、引き受けられる範囲で個人として依頼を受けるようになりました。
ただ、そうすると両立しないといけないわけで、、
ただでさえ仕事は大変なのに帰ってからも自分の仕事をしないといけない。
正直きつかったです。
どうしようか悩んでいる時にちょうど現場終わりで社長と二人で車で事務所に戻る機会がありました。
その時にそのことを伝えてどうしていこうかぶっちゃけた話をしました。
社長は受け止めてくれました。
そして色々なことを聞くことができた。
社長自身も制作会社に入って10か月くらいで辞めて大学時代の仲間2人と一緒に起業したとのことで
このままいてもらった方がこっちとしては嬉しいけれど、自分もそうだったように君の行きたい道を行った方が良いと言ってくれました。
その寛大さに正直涙が出そうになりましたし、このままいたいなとも思いました。
ただ、自分はやっぱりやりたいことやってみたいという気持ちが強く、辞めて一人でやっていくことにしました。
それを伝えた時、そして他の社員さんに伝えた時は今でも忘れられません。
特に一緒に飲んでくれて話してくれた先輩が一番寂しそうで「みんないつもいなくなっちゃうな」とぼそっとつぶやいた言葉は心に残ってます。
それでも自分はやりたいことを思うがままにやっていこう、前を向いていこうと思い会社を出ました。

その2へ続く。。。

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